Yondaというプロダクトネームは「Beyond the ordinary(あたりまえの、その先に)」に由来します。
1980年代から「目先の利益より、環境保護を優先する」を企業方針として掲げているウィルクハーンにとって、厳しい環境配慮水準を課し、それをクリアする製品を世に送り出すことは、「あたりまえ」のことです。
ウィルクハーンは長年にわたって積み重ねてきた知見にさまざまな角度から再解釈を加え、すでに高いレベルにある自分たちの「あたりまえ」を超える、最上級のサステナブルソリューションとなるマルチパーパスチェアYonda を生みだしました。
そしてそれは、単に環境にやさしい材料を使用することだけにとどまりません。家具のライフサイクルのうちもっとも重要なのは、生産される前でも、役目を終えた後でもなく、ユーザーに使用される期間です。製品寿命の終わりまで、ユーザーに必要とされ続けるよう、耐久性・機能性・美観について、ほんのささいなディテールまで、慎重にデザインされています。
Yondaは、多様性に満ちた現代のライフスタイルに寄り添い、サステナブルな未来をつくる、明日の人と地球のためのプロダクトです。
使用する材料そのものはもちろん、生産時に使用する処理剤や製造方法など、Yondaに関するアプローチのすべてで、環境にやさしい選択がなされています。
Yondaのシートシェル表面に見られる斑点は、原材料に含まれるウッドファイバーに由来します。このウッドファイバーはトウヒの辺材で、今まで製材過程で切り落とされ、用途がないまま焼却・廃棄されてしまっていたものを利用しています。
使用済みペットボトルなどを再生したリサイクルポリプロピレン70% とウッドファイバー 30% を配合したこのバイオコンポジット・プラスチックは、製品が寿命を迎えたあと100%リサイクルすることができます。背座クッションタイプのインナーシェルも、同じ素材からつくられています。
FSC 認定の森林で産出された木材を使用しています。
将来的なリサイクルを考慮して、表面仕上には天然オイルのみが使用されています。
スチールレッグはリサイクルスチール製で、クロームメッキ仕上には、環境に優しい表面処理剤を用いています。
塗装工程では、少ないエネルギー消費で稼働するマシンを導入し、さらに吹き付けされなかった粉体塗料の回収を行い、無駄を減らしています。
ビジターベース・キャスターベースはリサイクルアルミ製です。
アルミニウムはリサイクルによって品質が損なわれることがないため何度でも再生でき、また、比較的少ないエネルギー消費でリサイクルすることができます。6 色の塗装仕上に加えて、ポリッシュ仕上があります。
ポリッシュ(研磨)加工は処理剤に化学薬品を使用しない、環境にやさしい表面仕上で、将来的な再研磨も可能です。
豊富なコレクションの中から張地をお選びいただけます。ほとんどのファブリック/ レザーが各種環境認証を取得しており、リサイクルマテリアルを原料とするファブリックもコレクションに含まれます。
16 colors
リサイクル・ポリエステル 100% (うちSEAQUAL yarn 50%)
Oceanicの材料はすべて、使用済のゴミをから生まれたリサイクル素材です。そのうち50%には、海洋プラスチックごみ問題の解決を目指し、クリーンアップ活動を行うスペインの海洋保護団体「SEAQUAL INITIATIVE」が活動プログラムの一環として生産している糸「 SEAQUAL yarn」が使用されています。
15 colors
リサイクルウール 45% バージンウール 45% ナイロン 10%
ウールは優れた性能を持つ天然繊維ですが、バージンウールを得るための工程では、大量の水や化学薬品が使用され、環境に大きな負荷がかかります。Kvadrat 社はこの環境負荷を軽減するため、ウール生地を生産する際に生じる端切れを集めて再生し、その再生糸を用いた新しいコレクションを生みだしました。自社の高品質なマテリアルを無駄なく活用する高いサステナブル意識と卓抜したデザイン性を兼ね備えた、アップサイクリングなファブリックです。
Yondaはその質量の約半分が、リサイクルされた材料で作られています。また、製品寿命の終わりには、ほとんどすべての材料を、再びリサイクルすることができます。
リサイクルされた材料がどれだけ使われているか
2.93kg / 44.0%
製品が役目を終えたあと、
どれだけの材料をリサイクルできるか
6.12kg / 92.0%
リサイクルされた材料がどれだけ使われているか
4.33kg / 63.4%
製品が役目を終えたあと、
どれだけの材料をリサイクルできるか
6.83kg / 100.0%
リサイクルされた材料がどれだけ使われているか
6.54kg / 68.3%
製品が役目を終えたあと、
どれだけの材料をリサイクルできるか
9.03kg / 94.3%
※各数値は、同一モデルであっても選択した仕上、ファブリックによって多少前後します。
どれほど環境に配慮した材料と生産方法でつくられていたとしても、使いにくく、また見た目が時代遅れになって、製品寿命の前に使われなくなってしまうとしたら、それは環境にやさしい製品とは言えません。
シンプルで飽きのこない外観。
快適な座り心地。
ハンドリング性の良さ。
着座時の身体の負担へのケア。
全てがパーフェクトであることを求めて、ウィルクハーンとデザイナーのneunzig° designは、妥協を許さず、細部のディテールにまでこだわりぬきました。
一般的なシェルチェアより高さがあり、脊椎のS字カーブに沿うようにデザインされたバックレストが、背中をやさしくサポートします。
前方に向かってなだらかに下降するアームレスト形状が、チェア全体に開放的なイメージを与えます。また、チェアをテーブル天板下に深くもぐらせることができるので、スペースに無駄が生じません。
チェアを引いたり、立ち上がったりするときにシェル両端の立ち上がり(アームレト)に手をかけることができ、動作をスムーズに行うことができます。
シェルとベースのジョイント部分は、ONやINと同様、後方が浮いた構造になっています(3Dサスペンション) 。
この構造が前後に加え左右のシェルの傾きを生み、着座時の姿勢変更の邪魔をしません。
「完成したチェアは、あたかも元からそうであったかのように、すべてがとても自然に見えます。 しかしその裏には、形態と機能 (form and function)の究極のコンビネーションを求めて検討を重ねた、膨大な時間の積み重ねがあります。
私たちは、ハイクオリティなデザイン、エルゴノミクス、地球環境へのレスポンシビリティに関するウィルクハーンの厳しい要件を満たすプロダクトとして、Yondaを思いつきました。出来上がった製品に満足しているし、このプロジェクトに参加できたことを、誇りに思っています」
Barbara Funk + Rainer Weckenmann, neunzig° design